網膜色素変性症|治った人はいるか?

結論から言うと、現在の現代医学において網膜色素変性症を「完全に元通りに治す(完治・根治)」医療技術はまだ確立されていませんが、「視力や視野が大きく回復した」「進行が止まり改善した」という具体的な症例や臨床報告は存在します。

網膜色素変性症で「症状が改善・回復した」とされる主なケースには、以下のような例があります。

1. 東洋医学(中医学)の総合治療による視力・視野の回復例

中国の伝統医学(中医学)では、まだ死滅していない生き残っている視細胞(「将死不死」の細胞)に着目し、全身の血流改善や自然治癒力を高める総合アプローチが行われました。

具体的な個人の改善事例: 日本で失明宣告を受け、視野が左右5度(竹筒を覗くような状態)、視力も0.08/0.06まで低下していた牟田口裕之氏の事例があります。中国の病院(湖南中医学院第一附属医院)で鍼灸、漢方薬、推拿(中国式マッサージ)、薬膳、太極拳などを組み合わせた5ヶ月間の総合治療を受けた結果、視野の狭窄がストップして逆行し、左右50〜55度に拡大、視力も右0.6/左0.4まで回復して日常生活を取り戻した体験が記録されています。

現地の臨床データ・アンケート: 岳陽中医医院の発表では総合有効率80%(特別有効率52%)とされたほか、北京・広安門病院で治療を受けた日本人患者のアンケート調査でも、自覚症状として視力向上(23%)や視野拡大(33%)が報告されています。

2. 合併症(白内障・黄斑浮腫・網膜剥離など)の適切な治療による回復

網膜色素変性症の患者さんは、白内障や類嚢胞様黄斑浮腫、網膜剥離などを併発しやすく、これが原因で急激に視力が落ちることがあります。

網膜色素変性症そのものの進行とは別に、こうした合併症に対して適切な硝子体手術や高度な外科的処置を行うことで、落ち込んでいた視力が1.2まで大幅に回復した事例も報告されています。

3. 最先端医療(遺伝子治療・再生医療・オプトジェネティクス)での機能回復

近年、遺伝子や細胞レベルでの最新治療の研究・実用化が進んでいます。

遺伝子治療:原因遺伝子(RPE65)に対する遺伝子補充療法(ルクスターナ)が実用化されているほか、光を感知する遺伝子を別の網膜細胞に導入する「オプトジェネティクス」の臨床試験では、光覚のみ(光を感じる程度)だった患者が目の前の物を認識できるまでに回復した例が報告されています。

再生医療(iPS細胞):iPS細胞から作製した網膜シートを移植して、失われた神経ネットワークや視機能を再建・維持する臨床研究が進められています。

このように「誰でも一発で完全に治る」という万能な治療法はまだありませんが、「手遅れだとあきらめず、残っている細胞の機能を助ける治療」「併発する疾患の適切なケア」「最新医療の活用」によって、見え方が改善・好転した人は実際に存在します。

この記事を書いた人

難治性疾患 認定鍼灸師 / 相良 明範

お医者様の治療が確立されていない家族の難病をきっかけに、鍼灸師になることを志す。一見クールに見られがちだが、優しさは人一倍。患者さんの不安にしっかりと向き合い、一人一人に応じた必要な治療法の提案をしている。独特なコミュニケーション力により、スタッフや患者さんとの厚い信頼関係を築いている。

難治性疾患 認定鍼灸師 / 相良 明範

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お医者様の治療が確立されていない家族の難病をきっかけに、鍼灸師になることを志す。一見クールに見られがちだが、優しさは人一倍。患者さんの不安にしっかりと向き合い、一人一人に応じた必要な治療法の提案をしている。独特なコミュニケーション力により、スタッフや患者さんとの厚い信頼関係を築いている。

難治性疾患 認定鍼灸師 / 相良 明範